スケボーはやる気と勢いだけでも上達する楽しい遊びです。
でも、トリックはそれぞれとても繊細で、微妙なズレがミスになることもあります。
なので、たまにはスケボーのパーツの調整をしてやるのも大事です。
今回は初心者のためのスケボーのメンテナンス方法をご紹介します。
1.備えあれば憂いなし
どんなスポーツでも自分が使う道具や備品は大切に扱いたいものです。
備えあれば憂いなしと昔からよく言うように、身体の一部と思えるくらいスケボーに愛着を持って、メンテナンスを定期的に心がけたいです。
メンテナンスするという事は自分のスケボーと向き合える時間なので、いろいろなことに気付けたり、考えたりできるのです。
自分のスケボーの消耗の仕方をみて自分のクセを知れたり、次はどんなデッキに乗ろうとかトラックを変えてみようとか、今後につながる何かをスケボーが教えてくれることもあります。
では、初心者はどんなところに気をつけて、メンテナンスしていけば良いのかお教えします。
2.スケボーの定期点検
初心者でも上級者でも問わず、スケボーは使っているうちに消耗したり破損したりするので、滑る前や時間のある時にメンテナンスします。
一番最初に見ておきたい箇所は、アクセルナットと呼ばれる箇所です。
これは、トラックに装着されたウィールが抜けないようにナット式で止めてあるもので、ロックナットのようなものです。
ウィールの側面から少し飛び出ている為、地面によくヒットする箇所なので緩みやすく、もし滑っている時に緩んで外れるとウィールが外れて、事故やケガにつながることもありますし、その場で滑ることが出来なくなったりします。
せっかくメイクできそうだったトリックの手前、そんな失態が起きては元もこうもないです。
まずは簡単に確認できる方法として、アクセルナットを手で締めるか緩めるかの方向に回してみて動かなければ大丈夫です。
あとは締まり過ぎているとウィールの回りが悪いか動かないのでアクセルナットを緩めて、逆に緩みそうな場合はレンチで締めます。
締め具合に関してはトラックのボルトがアクセルナットから、ネジ山一つ出すのが丁度いいセッティングです。
ウィールを横に動かすと、少し遊びが出来てカタカタと音がなればグッドです。
アクセルナットの次にもう一つ見ておきたい箇所は、デッキとトラックを繋いでいるビスです。
スケボー一台にビスは8本使っているので、1本くらいが緩んでいても大丈夫そうに思えますが、スケボーのトリックは、かなり大きい衝撃が加わります。
着地と同時にトラックが外れて、事故やケガにつながらないように滑る前には、ビスが緩んでいないかチェックをしておきます。
緩んでいると外れてなくなったり、デッキテープ面から飛び出てシューズに引っかかったりするので、デッキテープ面とフラットになるまで締めます。
締めすぎるとデッキにヒビが入って割れやすくなるので注意しながら締めます。
気づかない合間に、アクセルナットもデッキのビスも緩んでいたりすることがあるので、スケボー用のボックスレンチをリュックに常備しておくと便利ですし、それでも外れた時のために、小銭入れにアクセルナットをストックで忍び込ましておくのも、おすすめです。
3.各パーツの交換時期
各パーツの交換時期は人それぞれで、必ずというわけでもないのですが、やはり消耗品なので交換せざるを得ない時がきます。
傷んでくるとやり辛くもなるので、おおよそな消耗具合で交換するタイミングをお教えします。
1.デッキ
デッキは、見るからにヒビが入っている時や、テールやノーズが削れてとんがってたり、上から見て楕円だったアウトラインが真っ直ぐに近いくらいに、無くなっていたら交換時期です。
デッキは木製なので当たり前ですが、水分には弱く、濡れたり湿気を含むと割れやすい原因になったり、デッキの硬さがなくなってしまってオーリーした時に弾きにくこともあります。
保管する時はなるべく屋内の風通しの良いところがいいです。
2.ウィール
ウィールは滑っているだけでも徐々にすり減りますし、パワースライドの練習をやり込んだりしたら、かなり削れます。
やり過ぎるとウィールの一部分だけ真っ平らに削れてパンクしたり、かけたりしてしまうので注意が必要です。
ウィールは元の大きさより、5ミリ〜10ミリほど減ってなくなったら交換時期の目安です。
小さくなると車高が低くなってしまい、気付かないうちにトリックに影響することもあるので、たまに計って確かめてみるといいです。
3.ベアリング
ウィールに付随のベアリングは、スケボーの中で一番精密なパーツであり、汚れや錆びに弱く、中のオイルやグリスがなくなると、中のボールがすり減ってバラバラになりウィールがトラックから取れてしまうこともあります。
オイルタイプのベアリングは、ショップでスケボー用のベアリングオイルが市販されているので、こまめにオイルを注入します。
グリスタイプは、シールドで覆われていて中を開けれない場合が多いので、回した時にガリガリと音がなったり、回してもすぐ止まるようなら変える時期です。
ベアリングが綺麗だとライディングも気持ちがいいので、こまめにメンテナンスしてやるとモチベーションアップにつながります。
4.トラック
トラックはほぼ金属のかたまりです。
ハンガーの部分やベースの部分はなかなか潰れることが少ないですが、やはり、日頃の衝撃の負荷で耐えきれなるとキングピンが急に折れたりします。
あと、トラックの可動部にあるブッシュゴムやピボットブッシュは、常に圧力がかかっている状態なので、使っているうちに硬くなったりすり減ってバラバラになることもあります。
乗り心地にもかなり影響するので、デッキに乗って前後に体重をかけた時に、ギシギシとブッシュから音がなると、交換してもいい時期になります。
キングピンもブッシュもショップで購入することができるので、部分交換にするとリーズナブルです。
4.メンテナンスはあ愛を持って取り組むこと
自分のスケボーを大切にできるスケーターというのは、上手くなるための証です。
動画などで外人がスケボーを叩き割ったり踏みつけたり放り投げたりするシーンは昔から沢山あります。
スケボーする上で目指すスタイルや思想は個人の自由であり決まりはないですが、スケボーがスポーツとして認められてきた日本で、そういった行為を子供たちに見せるのは、決していい光景ではないと思います。
日本人がゆえに、そういったスケーターは少ないと信じて、楽しく常にいい状態のスケボーができるように、メンテナンスにも愛の気持ちを込めて取り組みたいものです。